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zoom RSS 「髪屋町さくらホテル」佐賀公演観劇

<<   作成日時 : 2017/09/17 23:54   >>

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9月15日 佐賀文化会館 19列 上手
こまつ座特別公演

画像

作 井上ひさし
演出 鵜山仁
音楽 宇野誠一郎
美術 石井強司

神宮淳子・・・七瀬なつみ
丸山定夫・・・高橋和也
大島輝彦・・・相島一之
針生武生・・・石橋徹郎
熊田正子・・・内田 慈
園井惠子・・・松岡依都美
戸倉八郎・・・松角洋平
浦沢玲子・・・神崎亜子
長谷川清・・・たかお鷹


戦時中、芸能関係者は慰問と称してお国のために各地で働かせられました。
ご当人は命がけだったし、やりたくもないプロパガンダ劇だったでしょうに、当時の社会機構は芸能人を下に見ていました。
配給物資などの優遇はあったようですが。
そんな慰問の為の劇団、さくら隊の活動の一コマです。

戦争末期、丸山定夫や園井惠子の所属するさくら隊は広島にいました。
劇を上演するために、旅館の女将や言語学者、流れ者の薬売りや傷痍軍人、果ては特高まで巻き込んでの「無法松の一生」の稽古風景。
原爆の落ちる3ヶ月ほど前のことです。
それは戦時下のいっ時のあだ花のようでもあり、理不尽な時局へのひそやかな抵抗でもあり・・・・。

たかお鷹さん演じる長谷川清という人物は実在しています。
かなり詳しくウキペディアにも書かれていますが、実際の彼は海軍大将としてA級戦犯となり2ヶ月巣鴨プリズンに入っていたそうです。
それにしても、針生という人物の憎たらしいこと。
ああいうインテリがころっと変節してのうのうと生き延びるんです!って劇と関係ないところで猛烈に怒りが湧きます。
国家ってなんだ、結局生き残った奴が勝ちさ、みたいな。
お偉いさんの周辺で暗躍するごますり現国税庁長官みたいなのがいるもんで、余計にそう思います。

閑話休題。

この劇では、演劇賛歌ともいうべきセリフもいっぱいです。
新劇のこと、その役者、演出家・・・・。井上ひさしさんの先人への思いがいっぱいです。
この劇が新国立劇場のこけら落としのために描かれたというのも、無関係ではないのでしょう。
さらに、作者の思いは、理不尽な扱いを受ける人々への共感と、時代の検証を怠る国の上層部への怒り、国家という幻に加担する人間の浅はかさ、をえぐり出していきます
今彼が生きてらしたら、どんなにお嘆きになるかと思います。
急速に国の寛容性が失われています。もはや戦前かもしれない。

役者さんの俳優術、特にセリフ術の達者さがものすごかったです。
相島一之さん演じる言語学者が、戦死した若き教え子の話をするとき少し声が小さくなりました。
人間は小さな声で話されると聞き耳をたてるものです。そして慟哭・・・・。

七瀬なつみさんはテレビでおなじみです。
こんなに素敵な滑舌の持ち主だったとは!女優さんたち、本当に素敵でした。

築地小劇場で最初のドラを鳴らした、という丸山定夫さん。戦前の映画にその演技が残っています。名優と言われていた人です。演じるのは高橋和也さん。お目にかかれて嬉しかった。

そしてたかお鷹さん。すごい美声。こんなに通る声の持ち主だったんですね。大きくて凛としていて、魅力的でした。

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